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サンダーバードの和倉温泉行きはなぜ実現できた?難しい3つの理由とたった1つの解決策

北陸新幹線の敦賀延伸により、東京と北陸の距離が縮まり観光やビジネスが活況を呈しています。

一方で、関西と北陸を結ぶアクセスは不便になり、延伸以前よりも心理的な距離が遠のいたと感じる方も多いのではないでしょうか。

それを象徴する出来事が、2024年3月16日のダイヤ改正です。

特急「サンダーバード」「しらさぎ」の敦賀以北への乗り入れが廃止され、同時に「和倉温泉行き」の直通列車も姿を消しました。

それから1年。七尾市は石川県とJR西日本に対し、サンダーバードの和倉温泉行き復活を要望し、2027年に団体臨時列車として復活が実現できます。

これで、再び大阪から乗り換えなしで和倉温泉へ行けるようになります。

ではなぜ、この直通復活は実現可能なのか?

結論から言うと、定期列車としての復活は極めて困難であり、団体臨時列車でしか実現が不可能だからです。本記事では、その理由を徹底解説していきます。

和倉温泉とはどんなところ?

和倉温泉は石川県七尾市にある温泉街で、日本一の旅館と名高い「加賀屋」があることで知られています。

海に面しており、オーシャンビューとともに海底泉ならではのミネラル豊富な泉質を楽しめるのが魅力。越前ガニや寒ブリなど、北陸の海の幸をメインにした料理も絶品です。

関西の奥座敷である有馬温泉や城崎温泉、あるいは同じ北陸の芦原温泉などとは一味違う楽しみ方ができる特別な温泉地であり、現在は金沢駅から特急「能登かがり火」で約1時間でアクセスできます。

かつては大阪から「雷鳥」「サンダーバード」、名古屋から「しらさぎ」、越後湯沢から「はくたか」が直通していました。しかし現在は大阪・名古屋から向かう場合、最低でも2回の乗り換えが必要となり、アクセス面でのハードルが格段に上がってしまいました。

和倉温泉直通が極めて難しい3つの理由

1. 第3セクターとの調整・乗務員問題

大阪と和倉温泉を結ぶ上で最大の障壁となるのが、並行在来線を運営する第3セクター(以下、3セク)の存在です。

現在は敦賀~大聖寺を「ハピラインふくい」、大聖寺~津幡を「IRいしかわ鉄道」が管理しています。運賃収入の分配問題に加え、「誰が運転するのか」という大きな壁があります。

JR西日本の運転士が3セク区間を運転するか、3セクの運転士がサンダーバードの車両を運転するかの二択になりますが、どちらも乗務員訓練にかかる時間と費用を考えると、到底採算が合いません。

2. ダイヤ調整とシステム改修のコスパの悪さ

3セクの路線は地域住民の生活路線であり、貨物列車も走る過密区間です。そこにサンダーバード専用のダイヤをねじ込むのは容易ではありません。

さらに、定期列車として走らせるためには、みどりの窓口等で使われる「マルスシステム」の改修が必要です。数千万円規模の費用がかかるとも言われており、たった数往復の和倉温泉行きのためだけにこの投資を行うのは、企業として非現実的です。

3. 「定期的に乗る人」が少なすぎる

仮に直通が復活したとして、誰が乗るのでしょうか?

「直通復活」で歓喜する鉄道ファンは確かに乗るでしょうが、彼らの多くは「乗ること」が目的であり、高級旅館に宿泊する層とは必ずしも一致しません。

一方、純粋な温泉客にとっては「乗り換えなし」は魅力的です。しかし、所要時間は4時間程度と大きく変わらず、毎日定期列車を何両も満員にするほどの需要(パイ)があるとは言い難いのが現実です。仮に短い3両編成で走らせたとしても、空席が目立つ結果になるでしょう。

実現可能性が高いたった一つの正解とは?

では、和倉温泉への直通は完全に絶望的なのでしょうか?

唯一、現実的な解決策があります。それは「旅行会社による団体臨時列車(ツアー専用列車)」としての運行です。

JR西日本には「日本旅行」という子会社があり、企画運営のハードルは比較的低いです。ここに阪急交通社やクラブツーリズムなど、鉄道ツアーに強い会社が参入すればどうなるでしょうか

「大阪発・乗り換えなしで行く和倉温泉1泊2日の旅」としてゴールデンウィークや年末年始に絞って募集をかければ、「乗り換えが面倒な温泉客」と「往年の直通列車に乗りたいファン」の両方から一気に申し込みが殺到するはずです。

定期列車としての維持費はかけず、需要が確実に見込める繁忙期に限定してツアー価格を少し高めに設定すれば、運転にかかるコストも十分に回収できるでしょう。

和倉温泉行きサンダーバードで行ってみたい観光地3選

では実際に和倉温泉行きのサンダーバードが運転されたとして、ただ乗りたい読者の皆様に和倉温泉からアクセスできる観光地を3つ紹介します。

ただ乗るだけではなく観光地を訪れるのはいかがでしょうか?

1.のと鉄道

のと鉄道は和倉温泉~穴水を結ぶ第3セクターです。普通列車で能登半島の中部までの旅が楽しめます。

特に穴水付近になると田園風景と日本海が車窓から楽しめます。

また人気アニメ「花咲くいろは」の舞台になった湯涌温泉が沿線にあり、西岸駅にはアニメで表記された「湯乃鷺駅」の駅名標があります。花咲くいろはのラッピング車両が運転中で、車内アナウンスが声優の伊藤かな恵さんや小見川千明さんらによるのと鉄道でしか聞けない自動放送音声が聞けます。

2.のとじま水族館

七尾市能登島にある水族館です。利用料金は1890円、和倉温泉駅からバスでおよそ30分の位置にあります。

この水族館のおすすめはイルカとジンベエザメです。イルカは北陸地方の水族館でここだけでしか展示されていません。数頭のカマイルカがおり、アシカとのショーが見物です。

またジンベエザメが展示されています。ジンベエザメは大阪の海遊館や沖縄の美ら海水族館が有名ですが、いずれも混雑しているのでゆっくりとあの巨体を眺められる穴場スポットでもあります。

バスで行くのがおススメですが2時間に1本の運転になるので乗り遅れには注意してください。

3.氷見の寒ブリ

これは富山県になるのですが、七尾駅からバスで1時間で氷見まで行くことができます。

氷見市で有名なのがブリで、和倉温泉の旅館でも提供される北陸の名物です。

ただ、旅館に泊まらなくても氷見まで移動してブリを食べることができます。

私がおススメするのが魚市場食堂のブリ丼です。新鮮なブリの刺身と炙ったブリの刺身の2種盛で、あら汁も付いてきます。

土日になると行列ができるほどの盛況ぶりで、1~2時間ほど待ちますが味は絶品です。

注意点として、氷見行きのバスが土日限定での運転なので平日ならばレンタカーを使う方がいいでしょう。

まとめ

データや運行の仕組みから見ると、定期列車としてのサンダーバード和倉温泉行き復活は極めて困難です。しかし、季節限定のツアー商品としての臨時列車であれば、実現できるということになります。

皆さんは、もし和倉温泉直通のサンダーバードがツアーで復活したら乗ってみたいですか?

ぜひコメント欄で皆さんのご意見を聞かせてください。

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